”メタバース” 最近ちらほら聞くこのワード。
”仮想空間?VRとは違うの?” みたいな人のために、メタバースとは何なのかをわかりやすく解説していきます!
メタバースとは
まずメタバースを簡潔に一言であらわすと、”3次元仮想空間” と言えるでしょう。
”3次元仮想空間? VRとは違うの?” と言う人もいると思いますが、VRの要素ももちろんあります。
しかし従来のVRとの決定的な違いは、そこにまるで現実世界のような多様な世界、そして社会がメタバース内には広がっていることです。
そう、今までのVRはゲームの世界や動画などのつくられた世界を体験するものでしたが、これからのメタバースでは、人と人が交流し、そこに経済やエンタメが生まれ、バーチャルな新しい世界を作り出すことが可能になるのです。
なんか壮大すぎていまいちピンと来ないですか?笑
まあもっと噛み砕くと、”ネット上の新しい世界” みたいな感覚ですね!
広義では
単にメタバースと言っても、捉え方は様々あります。
”3次元仮想空間” であれば、実際にVRゴーグルなどをつけなくても自分でパソコンなどで操作できて、人とコミュニケーションがとれれば、それもメタバースの1種になります。
そしてもう実際に広まっているものもあります。
たとえば ”どうぶつの森”。
基本的にはソフトの中で一人で遊ぶものにはなりますが、そこに3次元な仮想空間が広がっており、インターネットに繋げれば他の人ともコミュニケーションがとれるので、1種のメタバースと言えるでしょう。
また”マインクラフト” や”フォートナイト” なんかも立体的な空間が広がっていて、人と人とでやり取りが出来るので、メタバースの一つと言えるでしょう。
これからのメタバース
ただ今話題となっているメタバースは、これらの先を行くものになります。
”フォートナイト” や”マインクラフト” なんかも新しい画期的なゲームではあるのですが、所詮やり取りはゲームの中に止まっており、ゲームの枠の外に出ることは出来ないですし、そこからプロゲーマーのような形を除いてはお金を稼ぐことや経済の流れを生み出すことは出来ないですよね。
しかし今回私が紹介したい内容のメタバースというのは、もっと近未来的な、現実世界と同じような形の別世界がインターネット上に存在し、その空間に入り込むことができ、そこで人とのやりとりは勿論、商売やイベント、土地の売買など新たな経済圏を生み出すような空間が作られようとしていることです。
どう実現するのか
ではどうやってそんな世界が作り出せるのか、なぜ今取り上げられるのかを深掘りしていきましょう!
まずなぜ今注目が集まっているのかというと、時代がリモートを求めているからと言うのが一つと、”ちょうどメタバースが実現できる環境が整いつつあるから” でしょう。
新しいメタバースを実現させる大きな3つの要素をあげると、VR・AR、高速インターネット、ブロックチェーンが重要になってきます。
VR・AR
まずはVR・AR。メタバースの立体的な世界をより忠実に観せるために必要なものになります。
VRなんかは今や馴染みのある人も多いかと思いますが、オキュラスクエスト(Oculus Quest)やプレーステーション(PlayStation)などかなりクオリティの高いところまできています。ARも今はスマートフォンに導入されているものが多く、精度の高いものになっています。
VRゴーグルなどは、まだ少し無骨な形ではあるのでもう少し改良が欲しいですが、精度の高い空間再現力はもう実現できているのでので、普及が進めば小型化・低コスト化になりこちらの問題は時期に解決されるでしょう。
高速インターネット
そしてメタバースの世界を繋げるためには、高速なインターネット回線が必要になります。こちらもすでに”5G” の導入が進んでおり、もう間もなくクリアできるものになります。
ブロックチェーン
そして最後に重要になってくるのが”ブロックチェーン”。
何にブロックチェーンが必要かと言うと、メタバースの世界を回すために重要な存在になりうるからです。
どう言うことかというと、ブロックチェーンは取引の記録を連鎖的に個人間どうしで分散して記録することが可能なので、特定の組織が管理することなく安全で透明な取引を可能にするシステムになります。
そのことによって、独占的な組織によって統治されずにみんなに平等に権利が与えられ、個人情報などが安全に守られた世界を作ることを可能にしてくれるのです。
またNFTのようなブロックチェーンのシステムを取り入れた物を扱うことによって、インターネット上でもしっかり価値が証明されるので、その取引でちゃんと経済が成り立ち、ヴァーチャルな世界を成立させてくれるのです。
メタバースでできること
ちょっと難しい話になってしまいましたが、具体的にどのようなことがメタバースで可能になるのかをみていきましょう。
主に活用される場は、
- ゲーム
- イベント
- SNS
- 仕事
- 建築
- 取引
などなど、さまざまな場面で使われる可能性があります。
ゲーム
まずは上記でふれた通り、”どうぶつの森” や”フォートナイト” などはもう既にあるメタバース系のゲームになります。
そして”The Sandbox” というマインクラフトのブロックチェーン版のようなもので、ゲーム内でNFTを売買することが可能なゲームが次に来るかもしれないと予想されます。
またメタバースとゲームの親和性はとても高いので、今まででは想像出来なかったゲームが登場するかもしれません。
イベント
イベントももう既にいくつかメタバース内で行われているものがあり、アーティストのライブであったり、某有名キャラクターのショーなどの開催が決まりました。
エンタメ業界との相性もとても良いので、生ライブとリモートライブの中間的存在として成長していくことが期待できます。
SNS
こちらもつい最近”Facebook” が”Meta”に社名変更したこともあり、今までのSNSは文字と写真(動画)での平面的なコミュニケーションツールでしたが、そこに空間的な要素も含まれた、まるで直接あっているかのような体験ができる新しいアプリができる可能性が考えられます。
仕事
仕事面でもメタバースの活躍に期待されます。
今やテレワークという働き方が広まり認められてきている中で、自分の家からメタバース内での職場に出社する未来がくるかもしれません。
完全にメタバースにならないにしろ、リモート会議などにメタバースが活用されることは十分考えられます。
またメタバース内にマーケットを開いて商品の売買など、可能性は無限大です。
今後の課題
わくわくする内容ですが、まだあまり普及されていないのが現状。
そこで本格的なメタバース実現に向けて、今ある課題を見てみましょう!
投影する機材
まずはもしメタバースの3次元立体空間をフルで楽しもうとするなら、VRゴーグルのような専用機器だ必要になります。
そしてまだ現状のVRゴーグルはまだ無骨な形で、長時間身に付けていると首や目への疲労が避けられないので、本格普及へはより一層の改善が必要でしょう。
勿論VR無しで流行る可能性もありますが、これからに期待したいです。
回線
こちらも上記で触れましたが、本格的にメタバースを広めるならば速く安定した回線が必要になるので、5Gの本格的な普及を待つ必要があると思われます。
ただもう5Gの導入は進んでいますので、そう遠くない未来でしょう。
利用者数
もちろんメタバースが普及するためには利用者の数も一定数以上いなければ成立せずに衰退してしまうでしょう。
まあツイッターやインスタグラムなどの、真に利便性の高いコンテンツが生まれれば自然と利用者も増えてくると思うので、その点は期待して待ちましょう。
メタバース銘柄
最後に仮想通貨におけるメタバース銘柄を軽くご紹介。
主にゲーム系のものになりますが、
- AXS(Axie Infinity)
- MANA(Decentraland)
- ENJ(Enjin Coin)
- SAND(The Sandbox)
- STARL(StarLink)
などがあります。
ENJ以外は日本国内での取り扱いがなく、ほとんどは海外取引所からの購入になりますが、今後さらに注目の暗号資産になります。
とくにSANDはソフトバンクが最近出資したりなど、日本でも注目を集めているものになります。
まとめ
”メタバース” というものが今注目されているのは、やはり技術的にそろそろということと、リモートでの仕事やコミュニケーションを求められている時代だからだと言えるでしょう。
あのFacebookがMetaに社名を変えるなど、本気でメタバースの開発に乗り出している事などを考えると、近い将来本当に仮想空間での仕事や交流が盛んになる時代がくる可能性は十分にあるでしょう。
近い未来がたのしみですね。